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主人公総受け至上主義サイトです。特にエ/ヴ/ァの・碇・シ・ン・ジ・の女体化verが贔屓されてます。EOE後女体化したシンジが他世界へ渡る設定のクロス作品がメインです。(で、他作品キャラに物凄く愛されてます。)
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注記:♀シンジ(=碇レン)in N/A/R/U/T/O のクロス作品です
    スレナル設定でお送りいたしております。

更に注記:このシリーズは、ナルト×碇レン傾向基本のお話です。
       苦手な方はご覧にならぬよう、お願いいたします。

*この序章はほかのクロス作品でも同じ設定でトリップしますので、他の連載の序章も同じ内容です。
挿入される合間合間のそれぞれのクロス先での閑話が変わるかもしませんがレンside序章その2の「過去と今と一人のカミサマ」も同じ文章がそのままでます。一回他のクロス連載をお読みになった方は飛ばしても宜しいかと。一応どのクロスでも序章00・01話あたりで表示されますが。

 

 


世界がゆがむ


巨大な女神の羽ばたきが、全てのモノを平らにならす

 

世界がひずむ

 

九つの白き鬼神が描くセフィロトが、眩い光を放って輝く

 

世界がきしむ

 

紅く染められた天には、両の手を神殺しの槍に貫かれた紫の鬼神


世界が と け る


美しい聖母の如き微笑で、自ら神のレプリカへと溶けた女の笑いが響く

 

世界が まじる 

 

紅く赤く染まる世界と、全ての境を失くした生命が、たったヒトツのカタチへ変わる

 

 

 

 

 

 


全ての変化の中心に据えられるのは、神の雛形を制御するためだけに生かされてきた哀れな生贄

父の、上司の、級友の、同僚の、ゼーレの、ネルフの、日本の、世界の 

全てを生かすために ただ敵を殺すための道具になる事を強要された脆弱な子ども

強要したのは、失った最愛の妻を再び取り戻す事を願った愚かな男
強要したのは、手にした栄華を短命な人間の身故に手放す事を惜しんだ愚かな老人
強要したのは、一時の暖かな美しい思い出を彩る女性と再び見える事を願った老人
強要したのは、己の愛憎の全てを担う父親を奪った天使を殺す事を望んだ女性
強要したのは、葛藤を抱えて苦しむ己を蹂躙した憎く愛しい男に盲従した女
強要したのは、己が命を長らえる為に敵を討つ為の組織に従事した多数の人々
強要したのは、危機を認識しながらも決して理解はしなかった級友達

強要したのは、己の価値観をのみ絶対視して全てを敵視していた同僚の少女

強要したのは、少年を護るために逝ってしまった儚い少女

強要したのは、消えたはずの少女の代わりに現われた少女

強要したのは、好意を向けながら少年の手で死ぬ事を選んだ友人

強要したのは、少年の 逃げる事すら選べなかった自身の弱さ なのだと

 


少年は、魂すらバラバラになりそうな大きな力に晒されながら、その全てを理解していた。

 


強要された辛い環境も、痛みしか齎さない戦場も。
全てに傷つけられそうで恐怖しか感じられない普段の生活も。

全て自分の弱さと卑劣さが見せる幻だと、知っていた。


父親に会いに来たのも、戦場に出る事を選んだのも、
級友達との壁を取り除く努力を怠ったのも。
同僚の少女との齟齬を放置して逃げたのも、
職場の人々との接触や相互理解を避けたのも。

自分を護ってくれた少女の想いの深さをきちんと理解しようとせず己の殻に篭ったのも
同じ姿と同じ声で、自分を知らないと言った彼女から逃げ出したのも
真直ぐな好意をくれた友人を、・・殺す事を選んだのも


全て、少年が 自ら選んだ選択と結果だと そう きちんと わかっていたのだ。 

 

いつだって少年は、”今”から逃げる事を望み、”今”から目を逸らす事で自我を護った。

父親が自分を見ることがないなんて当の昔に知っていたのに。
父親が四つの自分を捨てた時に、三年前の母の墓前で自分を拒絶したときに。
・・父親に拒まれるのが怖くて、自分から踏み出す勇気を持てなかった時から、そんな事は決まっていたのに。

仮初の家族になってくれた彼女が、少年自身を見ていてくれた訳じゃない事など知っていたのに。ただ、チルドレンの管理者としての責任と、彼女自身の優しさと少年への同情からの言葉だったと知っていたのに。

・・それでも、互いの距離を縮める努力をしていれば、
  本当の家族にだってなれた筈だったのに。

最後まで本音で向き合いきれなかった友人達が、本心では自分を許せてなどいない事をしっていたのに。妹を傷つけられた彼が、己の憧れた地位を無碍にする自分に嫉妬していた彼が、思い人を傷つけられた彼女が。
自分に向けてくれたのは、友人としての好意と優しさ。 そして、消しきれないわだかまり。

・・本当に友人になりたいのなら、もっと本音でぶつかり合うべきだったのに。



己を高める事と、選んだ地位で一番になる事に拘り続けた彼女に最初から憎まれていた事など知っていたのに。自分にとっては疎ましくても、彼女にたとっては何より大切なものだと知っていた以上、それを蔑ろにすれば憎まれる事など分かりきっていたのに。
それでも、一時の家族の団欒で少しずつ自分に心を開いてくれていたのに。彼女の攻撃性は、僅かに緩んだ境界線を犯す者への警戒と迷い故だとわかっていたのに。

・・傷つく事に怯えていないで、もっと真直ぐに向き合って置くべきだったのに。



最後に自分を護るために消えてしまった少女が、純粋に向けてくれていた好意を、きちんと理解していたのに。感情を露出しない静かな表情で、それでも真直ぐに向けられたすんだ視線が語る想いを、誰よりも深く感じていたのに。自分が迷いながら差し伸べた手を、彼女は確かに握り返してくれていたのだと、きちんと認識していたのに。 

・・彼女の言葉は真直ぐでとても綺麗で。
 確かに感じた暖かさを永遠に失ったと認めるのが怖くて、
 全てに気付かない振りで傷を隠そうとしていただけだと、そうわかってはいるのに。



 

消えた少女と同じ姿と同じ声を持ちながら、何一つ彼女のことを知らない”代わり”の少女が、自分の逃走に、確かに傷ついていた事を知っていたのに。彼女は確かに代わりとして外に出された存在ではあったけれど、彼女は彼女として生きていた一人の人間だったのに。

・・目の前で無惨にに壊された、沢山の少女の予備なんかより、
 彼女の体が実質的に人間でなかったことより。
 あの顔と、あの声で、自分を知らないと言うその表情が。
 消えた少女と同じ姿で、見知らぬ人間を見詰める視線で自分を見るその無機的な瞳が。
 何よりも怖かったのだと。 そう、今ならわかっているのに



 
自分に殺される事を望んだ少年が、出会ったときに向けてくれた笑顔も、共に話したときにくれた言葉も決して偽りでも策略の為の材料でもない事など、最初からわかっていたのに。彼が最後にあの地下深くの磔られた巨人の事実に衝撃を受けていたのをこの目で確かに見ていたのに。

・・彼が本当は敵としてこの地に訪れたのだと、それだけに拘って、彼の本心を見ない振りで自分を護った。そんな己の卑劣さと幼稚さを変わらぬ笑顔で許容してくれたのは、彼の確かな想いと優しさだったと、知っていたのに。


 

痛みと悲しみと愛しさと温もりと切なさと遣り切れなさと。
好ましさと楽しさと憎しみと怒りと嬉しさと優しさと。

延々と循環するあらゆる想いが螺旋を描いて己の内を埋め尽くす。
巡り続けるの少年自身の記憶と、其れに付随する様々な感情だけが目まぐるしく入れ替わる。

強大な力に翻弄されて全てが解かれてしまいそうなのに、
決してそれを許さぬとばかりに雁字搦めに縛られる。
外の出来事を、自分以外の感覚で知覚しながら、現実味のない大きな衝撃に晒される。

ただ、両の手が、痛みを伴わずに鋭い刃に貫かれた感触だけを伝える。
ただ、このまま居るだけで、己の全てが消えてしまうことすら気付くことなく、少年は内をたゆとう

外の世界では、”儀式”は滞りなく進められ、ただ巨大な力を制御するための贄に選ばれた少年へと全ての力が収束してゆく。

そして、唐突に、真白な光が世界の全てを覆い、 

 

 

--------------- 全てが、消えた。

 

世界が存在した名残すらなく、ただ虚無のみが残されて --------------

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ここは女体化シンジ(碇レンorシオン)溺愛サイトです。クロス・逆行・分岐に関わらず、レンorシオンが贔屓・溺愛されてます。(クロス作品では他作品のキャラと恋愛有(むしろメイン))
書きたい物を書ける時に好きに書き散らしてます。文頭には注意書きをつける積りですので、好きじゃない、と思われた方はこのHPを存在ごとお忘れになってください。(批判とかは本当勘弁してください。図太い割には打たれ弱いので素で泣きます)



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