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主人公総受け至上主義サイトです。特にエ/ヴ/ァの・碇・シ・ン・ジ・の女体化verが贔屓されてます。EOE後女体化したシンジが他世界へ渡る設定のクロス作品がメインです。(で、他作品キャラに物凄く愛されてます。)
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アビス分岐inタルタロス、でティアとジェイドと少しだけファブレ家に厳し目です。
PTがお好きな方はご覧にならないでください。




ネタはあったんですが尻切れトンボになってしまったので没ネタ行きで。
でも、この小話のルークの疑問って、タルタロスの場面ですっごく気になったことその1その2なんですよね。
と、いうわけで少しだけ書いてみました。

 

 

 

 

 

さて、此処に、とある不遇なきっかけによって敵国に吹っ飛ばされたひとりの青年が解けない疑問に頭を悩ませていた。
 

青年の名前はルーク・フォン・ファブレ。
キムラスカ・ランバルディア王国の、ファブレ公爵嫡子にして、第3位王位継承権をもった王族である。そんな国レベルの重要人物が、何故こんな所にいるかというと、有体にいえば誘拐されたのである。よりにも寄って、自分の記憶障害の原因でもある敵国・・マルクトに。
 

数日前ルークが、剣の師匠であるローレライ教団神託の盾騎士団主席総長をつとめるヴァン・グランツと庭で稽古をしていたら、突然自宅の警備を眠らせて押し入って来た女--隣で偉そうに見下してくるティア・グランツ--が師匠に斬りかかってきた。怪しい歌が聞こえた途端動きが鈍った師匠が危ないと咄嗟に前にでた自分にティアが切りかかってきて、ナイフが木刀に触れた瞬間まぶしい光に包まれた、と思ったらマルクトで目が覚めた、というわけだ。
で、色々面倒で腹立たしい騒動をへて、ルークは此処で疑問と不満を抱えている。



七年前、敵国に誘拐され、言葉すらわからぬ程の重度の記憶障害になってしまったため自分の知識量が他の人たちよりもすくないことは理解していた。以前からの家庭教師だというおっさん共や、幼馴染の王女、ほぼ専任で自分を育ててくれた幼馴染が事あるごとにそう零していたからだ。思い返しても苛立つが事実であるから仕方ないかもしれない。やっぱり考えると苛々するが。

少ない知識なりにどう考えても記憶喪失自体は俺の責任じゃねぇよ、とも思ったが口には出さない。「以前のルーク」を求められのは不愉快だが、自分に優しくしてくれたのも彼らである。そんな事を言えば傷つくかもと思うと何も言えない。そしてやっぱり苛立ちが募る。悪循環である。


しかし自分に出来るのは、いつか記憶も取り戻す、という希望に縋るか、すっぱりと諦めて未来に生きるかの二択しかない。そう考えて、じゃあ過去は諦めるか、と考え、とりあえず以前のルークを求める人間達に反抗してみたのだが、それもやっぱり不味かったか。家庭教師への反抗の一環で授業をさぼりまくったせいか、わからないことが多すぎる。

自宅ではわからないことを聞くと二言目には「以前のルーク様」と言われるため口を噤む癖ができているが、此処にいるのはほぼ初対面の人間ばかりである。苛立ちはするが誰かに馬鹿にされるのは慣れている。それよりも「以前のルーク」と言い出さない保証があるだけ自宅の人間よりもマシだ。いい機会だからわからないことは皆聞いてしまおう、と口を開いた。

 


「あー、カーティス、大佐?だっけ?
 どう考えてもわかんねぇことがいくつかあんだけどよ。
 ちょっとこたえてくんねー?」


「おやおやお坊ちゃんは何がわからないんですかね?
 私としてはとりあえず、和平の取次をすれば監禁を見逃して差し上げましょう、という事を理解しててくれれば構わないのですが?」



「ちょっとルーク!貴方さっきから黙って何考えてるのかとおもったら・・!
 大佐に失礼でしょう!!早く謝りなさい!!」

 


とりあえず一番この場で偉そうで年上の軍人に聞いてみた。途端嫌味な口調とキンキンと響く声が降ってきて早速不快になる。が、これにも慣れた。不愉快だが、わからないことを放置する方が嫌なので無視して質問を続ける。



「まずさ、何で、こいつ---ティアが捕まってねえのに、俺が先に捕まるんだよ?」


「先ほども言ったでしょう、貴方がたを不法侵入の罪で---」


「てか、マルクトでは不法侵入ってそんな重い罪なのか?
 問答無用で槍突き付けられて監禁されるくらい?
 だったら、尚更ティアが捕まってねぇのっておかしくね?

 ・・・だってコイツ、俺ん家の騎士をなんか変な歌で眠らせた揚句に、剣の稽古してくれてた師匠に斬りかかったりしたんだぜ?不法侵入したうえに誰かに斬りかかるのって襲撃っていわねーの?それともマルクトじゃ、不法侵入は罪だけど、他人の家で人を襲うのは罪になんねーのかよ?」
 

「・・・はい?」


「ちょっと!人聞きの悪いこと言わないで!
 あれは事情があったんだと言ったでしょう?!」


「うるねーなぁ。・・ティアが襲撃したのがキムラスカだから放っておくのか?
 でも、軍人って罪人捕まえんのが仕事だよな?それって他の人達が安全に暮らせるためにそうするんじゃねぇの?罪人って一回犯罪したら他の国では大人しくなるもんなのか? だからキムラスカで犯罪した奴は、マルクトの中では放っておいても平気とか?
 ・・なあ、イオン。ダアトでもそうなのかよ?」



「え!!い、いえ。ダアトでは例え他国で罪を犯した者でも発見次第逮捕します。
 その後罪を裁くのはそれぞれの国に任せてからになりますが・・」



間抜けな相槌を打ったジェイドから視線を外してその後ろに立つイオンにも聞いてみる。しどろもどろではあるが自分の知っているのと同じ事が返ってきた。だったらマルクトだけが違うのかとジェイドに視線を戻すと下がっても居ない眼鏡を直す姿が見えただけで返事は返ってこない。

 


「でさー。俺がここにいるのってそいつが襲撃した時に起きた”疑似超振動”で飛ばされたからなんだよね。 それって、俺の所為になんのかよ?俺は別に屋敷から出ようとも思ってなかったのに、そいつのせいでマルクトまで来ちゃったんだけど。 これ、普通誘拐っていわね?俺の意思を無視して無理やり遠くまで連れてきたんだから。それもマルクトじゃ犯罪ではないとか?
 キムラスカだと誘拐犯って、理由に関係なく無期懲役か縛り首だって聞いたんだけど。
 ・・・なあ?どーなんだよ。」



「ルーク!いい加減にして!!貴方さっきから私がまるで犯罪者みたいに・・」


「みたいも何も事実だろ。
 どうしてもって理由があんなら罰が軽くなるかもしんねぇけど、お前がしたことが犯罪だって事実にはかわりねぇっつの。 譲れない事情があったつーから理由を聞いてやったのに「関係ない」って突っぱねたのお前だろ。だったら俺にもお前の事情を鑑みてやる義理なんかねぇよ。

 
で、どうなんだよ?」



「・・・・」



やっぱり無言だ。上手く答えられなくて悩んでいるのだろうか。
だが横でうるさい女がいるので答えてくれるまで待つのも面倒だ。
聞きたいことだけ聞いて、後でまとめて答えてくれりゃいいや、と話を続けた。

 


「でさ、お前がいった見逃すってのは、俺が不法侵入者だってのを要求のめば無かった事にしてやるってことだよな? それって脅迫っていわねー?脅迫って犯罪だよな。マルクトの軍人って犯罪行為働いても裁かれたりしないとか? そーだよな、じゃなきゃ、なんか偉いっぽいお前がそんな堂々と言ったりしねぇもんな。

 でもさ、キムラスカじゃ犯罪だぜ?なのに俺にそんな事言うのって不味くはねぇのか?
 お前らこれからキムラスカに行くんだよな?」


「ルーク!!!」


「あー、もう本当にうるせぇなテメェはよ!!
 俺は今カーティス大佐に質問してんだから黙ってるか外に出てろよ!!」


「貴方って本当に傲慢ね!!なんて言い草なの!」

 


ガッシャン


そこで堪らず動いたのは扉の前にいた見張りの兵士である。幾ら権力者に対しても遠慮のないカーティス大佐の行動には慣れていて多少の慇懃無礼は日常茶飯事とはいっても今目の前での出来事を無視はできなかった。また何時ものことか、彼らの会話を聞き流していたら耳に入ってきたのは前代未聞の大犯罪の事実であった、などと笑い話にもならない。今の今までただ見張りを続けるだけであった己を殺したいくらい後悔しつつティア・グランツを拘束する。同じ思いなのか同僚たちも素早く動いてあっという間に譜術師用の拘束具と縄で芋虫状にされたティアが床に転がる。
それを見て咄嗟にティアと庇おうとしたイオンは必死な表情のアニスに押さえつけられている。貴族と聞いて瞬間的にルークに媚を売ったり、エンゲーブでは何回もイオンを見失い、イオンよりジェイドの命令を聞く、などという常識外な行動を繰り返したなんちゃって軍人であるアニスも、流石にティアを庇うのが不味いことくらいは察したようだ。振りかえったイオンに何やら小声で言い募っている。困惑したイオンが、段々と顔色を白くしているのが気になるが、ルークはジェイドに視線を固定したまま質問を続けた。流石にティアにはうんざりしていたからか酷く冷淡に騒動を無視する。話が終わったら解放してやりゃいいだろむしろこれで少しは静かになるな、と安堵すらしていた。

 


「でさ、脅迫の内容の、和平の取次だけど。何で、取次がひつようなんだよ?」


「・・・それは、私たちだけではインゴベルト陛下への謁見が・・・」

 


流石に不味いと気づき始めたらしいジェイドが、僅かに動揺しながらゆるゆると答える。
だがルークが聞きたいのはその理由だ。語気を強めて繰り返した。



「だーかーら!!何で、偶然会っただけの俺が取り次がなきゃ陛下に会えないんだよ?
 お前らマルクトの皇帝からの使者なんだろ?だったら陛下への謁見の予約くらい取れてる筈だろうが。 別に相手が陛下じゃなくても、誰かに会いに行くなら前もって約束しておくのって常識なんだろ? うちのメイドだって休みの日に友達に会いにいくって手紙で予定合わせてたぜ? 父上なんか他所の家に行く時は 態々使用人に知らせを届けさせてたし。陛下相手ならなおさらだ。緊急時でもなきゃ予定外の時間に城に行ったりしないっつーの。
 それともマルクトの皇帝陛下ってキムラスカから俺とかがいきなり会いに行って会えたりできんのか?」



「は、え、いえ、それ、は・・・・」
 

 


しどろもどろな言いよどむジェイドを見上げて言い募る。
わからないことをちょっとは解消できるかと思ったのに、あまり答えが返ってこなくてイライラしていた。なんでも良いからさっさといえっつーの!!



「マルクトでは平気でも、キムラスカじゃ無理だぜ。
 他の国の人間がいきなり行って陛下に会わせろとか、そりゃ無茶だろ。俺の取次云々の問題じゃねぇよ。
 んで?実際どーなんだよ。何で、俺の取次が必要なんだ?」


 






ここまで。
このあと襲撃があって、やっぱり突っ込みどころが満載でルークに質問させてたんですが、上手くつながらなかったのでとりあえず。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ここは女体化シンジ(碇レンorシオン)溺愛サイトです。クロス・逆行・分岐に関わらず、レンorシオンが贔屓・溺愛されてます。(クロス作品では他作品のキャラと恋愛有(むしろメイン))
書きたい物を書ける時に好きに書き散らしてます。文頭には注意書きをつける積りですので、好きじゃない、と思われた方はこのHPを存在ごとお忘れになってください。(批判とかは本当勘弁してください。図太い割には打たれ弱いので素で泣きます)



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