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*本編前の過去編
*ナルトは出てきません。
*碇レンと二人の幼馴染(うちはイタチと惣流アスカ(♂))でスリーマンセル時代の日常風景
*シリアスほのぼの半々位
ちょっとギャグっぽく
御題配布サイト「age」(管理人吟さま) http://pick.xxxxxxxx.jp/からお借りした
「さるしばい家族の10題」 より、「6、臆病者の午後」でレン達の下忍任務風景の一場面
「うわぁぁぁぁ!」
がたたた、と大きな音と共に埃が舞う。
「どうした?」
今日の任務である倉庫整理中、階上から聞こえた悲鳴に即反応したイタチがレンに声をかけた。
素早く辺りを見回しつつ梯子を上る。普段の感情表現は素直だが、任務中は基本的に淡々とした居住まいを崩さないよう努めているレンが動揺も顕に声をあげるなど、と心配しながら上にたどり着いたイタチ。
「うっせーぞ!騒ぐな馬鹿レン!」
レンが担当するより更に一段上がった場所で片づけをしていた筈のアスカも、悪態を吐きつつ慌てたように梯子の上から降りてきた。
そして同時に目が点になる。
二人の視線の先では。
「ご、ごごごごめん!すぐ、すぐ片付けるか、ら・・・!」
何故か半泣きのレンが怯えきった表情で、丸めた新聞紙片手に忙しなく辺りを伺う姿が。
「何があったんだ・・・?」
とりあえず差し迫った状況ではないと察したイタチが静かに問う。
「あ、ぅ、えと、あの、ゴ、・・・・が!」
「あぁ?何だって?」
「あの、ゴ、・・が!」
アスカも、レンの様子に危険はないと察したのか普段の表情で聞き返した。
だがレンは二人に答える余裕もないのか、恐る恐る辺りの影を覗き込み何かを探し続ける。
「何かなくしたのか」
その姿に、大切なものでも落としているのかとイタチが手伝いを申し出ようとした瞬間、梯子の傍から黒くて小さな影が勢い良く飛び出した。
「うきゃぁっぁぁ!」
それを見たレンが更に動揺しきった声で叫びつつその影に飛び掛った。・・・・というには腰が引けすぎていたが。
「・・・なんだ、ゴキブリか」
「名前言わないで!」
「・・・馬鹿レン・・・」
「何呆れてんの?!いや確かに情けないけど!・・・ぇうぅぅぅ、ああ、逃げる!ぅゎああああん!」
確かにアスカとイタチもその家庭内害虫が好きではないが、目の前で必死すぎるレンを見ていると、今更慌てる気にもならない。思わず一人と一匹の戦いを見守ってしまった。
「ぅえええい!っよし!・・・ぁぁぁとは、紙に包んで、・・・ぅぅぅ」
「・・・終わったか。」
「・・・終わりました・・・ぅぅ、」
「んな、苦手だったのか?ゴキ、」
「名前出さないで!」
やっとの事で新聞でしとめたソレを、やっぱり半泣きでひろげた新聞に包んで丸めている。身体に近づけるのも嫌なのか精一杯腕を伸ばした状態で。
淡々と確認したイタチに項垂れつつ答えたレンに、呆れきった声でアスカが聞こうとすると、ソレの名前を遮る。
「(・・・名前も聞きたくないのか。)」
呆れてはいないが、ここまで動揺するレンは久しぶりだと思ったイタチがまじまじとレンの様子を眺めていると、アスカが人の悪そうな顔で笑う。
「なっさけねぇなぁ?流石馬鹿レン、害虫如きにびびるなんて」
「うっさいよ!
「は、んな泣き顔で睨まれても怖くねぇし。」
「泣いてません!」
「へぇぇ、じゃ、何で目じり濡れてんのかなぁ?」
「ぅ五月蠅い!」
「そろそろ落ち着け」
とても楽しそうなアスカが、早速とばかりに新たに知ったレンの弱点をからかいはじめる。レンもあからさまな態度を目撃された後とあっては誤魔化しも効かないと分かっている。ただ言われた言葉にそのまま反論するしかない。楽しげにからかうアスカだが、レンが本気ですねる前に、とイタチが止めた。
不満げな表情でアスカが睨むが、やりすぎるな、と唇の動きで伝えると舌打ちを零してそっぽを向いてしまう。
「レンも、そんなにアレが怖いなら、俺かアスカに言えば良いだろう。」
「別に、・・ちょっと苦手なだけだし」
罰がわるそうに俯くレンにイタチが言うと、ぼそぼそと答が返った。
「いやお前、アレでちょっと苦手っていってもな」
流石のアスカも呆れて言い返す。まあ、あれ程怯えた様子で奮闘する姿を見ればな、と思いつつレンの頭を見下ろすイタチ。
「別に俺たちも得意ではないが、そこまで苦手意識があるわけでもない。
そういう時は言ってくれれば代わりにアレの片付けくらいやるぞ?」
「~~~~っ、前、はそんな苦手じゃなかったし!
(ミサトさんのマンションでは良く出没したの自分で片づけしてたのに!)
弱点はちゃんと克服しないと!」
「や、そこまでして無理にやる必要はねーと思うが」
「無理じゃないし!(昔は平気だったんだから、今も平気、な筈!!)ちょっと驚いただけだし!」
「けど、大抵の女は苦手なもんだろ。別にお前だけってわけでもねーんだから、」
「関係ないの!平気だってば
(女になったから苦手になったとか、絶対に認めない!平気平気平気!)」
「あのな・・」
落ち着いた声でレンを諭すイタチに何やら反論しているが、未だに涙目のままでは説得力が皆無である。此処まで見れば流石のアスカも、からかうよりも、宥めるための言葉を選び始める。が、あくまでレンはゴの付く家庭内害虫への苦手意識を認めたくないらしく、平気だと言い張っている。・・・そこまで意地になる事だろうか、と疑問が浮かぶイタチ。アスカも困惑し始めている。
「前は平気でも、突然苦手意識が生まれることもあるだろう。
今は別に切羽詰った状況ではないのだから、遠慮なく頼れば良いと思うが。」
「それ、に、自分がいやな事を、他の人に任すのは、なんか、
・・・苦手なだけで、出来ないわけじゃないし!」
「お前、なぁ・・・・」
普段も感じていた事だが、レンは自分でも出来る事は他人に任せることがない。とにかく可能な限り一人で何でもこなそうとする。そのくせ、イタチやアスカには当たり前に手伝いを申し出るし、当たり前に負担を多く請け負おうとする。それに気づくたびにアスカが苛立たしげに舌打ちしていることにも、イタチが眉を潜めている事にも全く気づいていないのだろう。・・・まあ今回は他愛もないことではあるが、切欠にはなるか、と思って言ってみる事にしたイタチ。
「なぁ、レン。お前は俺たちの仲間だろう。
仲間は協力するものだと、スリーマンセルを組んだ時に言っていたな?」
「うん、言ったよ?」
突然話が変わって不思議そうなレンに、ゆっくりと言葉を続けるイタチ。
「なら、苦手なことがあった時、仲間の手を借りるのは当然だろう?」
「うん?」
素直に相槌を打つレンだが、話の趣旨は分かっていないのだろう。
察しの悪いレンに苛立ったアスカが眉を吊り上げて怒鳴ろうとするが、イタチが一瞬早く言葉を続けた。
「わかっているなら、今度から、アレ、の始末は俺かアスカに任せろ。いいな?」
「え?いやだから!
苦手だけど、出来ないわけじゃないんだから、自分のことは自分で、」
「あー!うっせー!いいからお前は俺たちに頼ってれば良いんだよ!!分かったか馬鹿レン!」
「だか、」
「わかったな!」
「ア、」
「わ、か、っ、た、な!」
「・・・は、い。・・・・よろしく、お願いします・・・・」
真面目に言うが、内容は高が家庭内害虫一匹についてだと思うと、微笑ましさに口元が緩んだ。が、あえて重々しくイタチが告げた。対するレンは未だに渋って反論の声をあげたが、とうとう切れたアスカが無理矢理押し切る。レンの反論を尽く斬り捨てて了承を取り付けた。やり方が強引過ぎる、と嘆息するイタチだが、とりあえずレンの説得は完了したのだから良いか、と完結させた。
「よし、では続きを終わらせるか。早く片付けなければ日が暮れる」
「おー。・・・・また出たら、素直に呼べよ?」
「う、・・・」
「呼べよ?」
「はい・・・」
そしてイタチの号令で再び倉庫整理に戻る。
下に降りるイタチの耳に、アスカが念を押す会話が聞こえてきて、今度こそ口元が緩んだ。
「微笑ましい事だな」
御年八歳の少年が浮かべるには老成しすぎた表情で、班員二人を見守るイタチ。
まるで面倒見の良い長男と、じゃれあう弟妹、のような光景だった。
++
・・・書きたかったのは、女体化したことによる感覚の違いに四苦八苦するレンと、からかう機会は逃さないアスカ、ナチュラルに妹を甘やかし弟を微笑ましげに見守るイタチ、・・・だったんですけどねー?・・・・うまくいきませんね。
うーん、碇レンの下忍時代は、アカデミー生の頃はまだ幼い所為で実感しなかった「女性意識」が目覚め初めて戸惑う時期、って感じで考えてまして、恋愛感情はまだ早いですがそれ以外・・・・男の子の幼馴染二人との身長差とか体力差とかに悔しく感じたり、「シンジ」としての感覚との違いに混乱したり、を書いてみたいんですよ。で、そんな悩みを幼馴染sとの交流で克服してった過程とか。
後は碇ゲンドウとのぎこちない親子関係への悩みとか、結局決別した時に傍で支えてくれた幼馴染sとの絆とか。反対に、アスカが両親への葛藤に決着をつける時にはレンとイタチが支えてたとか、うちは一族の闇を知らされて悩んでた時に傍にいてくれたレンとアスカに心を救われていたんだとか。
そういう紆余曲折経て強い絆構築してた三人も、一つの切欠で疎遠になってしまって、それでもお互いが大事な気持ちは変わってなくて、言葉を交さなくなって簡単に会えない立場になっても、永遠に特別のまんまだとか。・・・・・上手く表現しきれるようになったら良いよねー、と他人事みたいに天に祈るしかないわけですが。
物語前夜シリーズで書きたいのはそんな感じで。
本当すみません・・・・・
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書きたい物を書ける時に好きに書き散らしてます。文頭には注意書きをつける積りですので、好きじゃない、と思われた方はこのHPを存在ごとお忘れになってください。(批判とかは本当勘弁してください。図太い割には打たれ弱いので素で泣きます)
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